」タグアーカイブ

海釣りの怖い話

経験の浅い自分は幸いにしてまだ無いが、太公望を長くやっていると一度や二度怖い目に遭うようだ。
先日も城ヶ島の磯で気さくに話しかけてくる年配の方から、自ら経験した事と、彼の知人が遭遇した恐ろしい話を聞いた。

釣りをする上でフローティングベスト(ライフジャケット)は必須なので、磯だけでなく防波堤でも着用しているものの、その反面着用してさえいれば最悪の事態(つまり溺死)は避けられると思っていた。しかし、落水はそんな甘いものではないようだ。実際のところフローティングベストは絶対安全というものではなく、無いよりはあったほうがいい程度だというのだ。

彼の話によれば、3人で釣りをしていて、1人が釣り上げた大物をタモで掬うため2人が崖を降りて手伝っていたところ、突然大波を被って海に流された。そのうち1人は赤い帽子を被っていたため、沖で漁船に発見され一命を取り留めたが、もう一人は帰らぬ人となった。流された二人共ベストを着用していたが、運命を分けたのは被っていた帽子だったという。

彼曰く、「海上に浮かぶブイやウキでも荒れた日や波が高いと沈んだり浮いたりするだろ?それと同じで着用していても沈むことはあり、海底に沈みっぱなしにはならないだけであって、呼吸ができるような常に浮いた状態を保つことは困難な状況になるんだ」とのこと。つまり、着用していても死ぬ時は死ぬということなのだ。

次にテトラポットの釣りは危険極まりないという話。テトラで釣りをしていた人が足を滑らせて落ち、足を岩とコンクリートに挟んでしまい抜けなくなった。波を被りながら救助を待ったが、救助隊が駆けつけても手立てがなく、足を切断するかどうかの瀬戸際となった。しかしアクション映画のような荒っぽいことができるはずもなく、そうこう思案しているうちに季節は冬だったため低体温で死亡してしまったという。テトラポットでの釣りは危険であることは口酸っぱく言われることだが、慣れたベテランほどやってしまうというので怖い。

話をしてくれた人も命は助かってきたが、これまで何度も釣具を流されたか数え切れないという。他の場所でも同様の話はよく聞く。高波に荷物を流されたり、海に落ちたという経験をしたことがないベテランのほうが少ないのかもしれない。それゆえに油断せずに初心忘れず慎重に行動したい。

 

時合は鳥に聞け

知らない釣り場に行くと、地元の長老達のアドバイスが何より頼りになるし、安心する。

「ここはね、5時頃になるとアジが回ってくるよ。」

「そこで、もう少しやっててみな。メジナが湧いてくるから。」

本当にそうなるから凄い。自然相手だから長い経験が何よりも勝る。

でも誰もいない場所や、時合を見極めるには鳥に聞くのがいい。

回遊魚狙いにはナブラやそれを追う鳥の群れ(いわゆる鳥山)が最高のサインであることは誰でも知っている。でも、それ以外の鳥もちゃんと釣りに有効なサインを出していると感じる。

釣り場にはトンビやサギがいる。彼らが釣師の周囲に群がる時は、型はともかく釣れることが多い。彼らは上空から魚の状況を見極め、我々が釣れることを予見し、釣った雑魚を頂くチャンスを待っていると思われる。

実際、釣れない時間は彼らの姿がほとんどなく、釣れ始める時間になるとどこからともなく飛来し、いつのまにか我々の周囲でちゃんと待っている。

鳴き声もきっと意味があるようで、

「こいつら釣るから集まれ~」と仲間に声掛けしているに違いない。

周囲の人が釣れだして自分が釣れないと、

「ねえ、まだ?」

「釣れないの?アンタ下手だねぇ」

と言われているようでプレッシャーがかかる。

そしてようやくヒット!すると間合いをつめて近づいてくる。

「お!釣れたかい!小さいだろ、ソレくれよ。」

とつぶらな瞳でねだられる。

 

先日もまさにそんな感じだったので、感謝の意を込めて彼らに木っ端グレを贈った。

 

 

 

 

ゴミと磯

三浦半島屈指の人気地磯「諸磯」に釣行。

この時期の釣り物は他の磯と同様にメジナ、ベラ、アイゴだが、深さがあるせいか魚影が濃く、その分エサ盗りに苦戦した。この日は昼には雨になる予報だったがなんとか午後二時まで天気はもった。

諸磯

良型には恵まれなかったが、予報が外れて天気は良かったし魚は遊んでくれたので楽しかった。

しかし、ひとつ気になったことがある。

ゴミだ。

人の管理が及ばない磯は多少のゴミは落ちているものだが、諸磯はちょっと酷かった。チャランボの穴には吸い殻があったり、コンビニの弁当ケースやペットボトルのほか、集魚剤の袋が散乱していて見るとがっかりするやら腹が立つ。日の出前から先客がいて、その団体が帰った後は、犬の糞のように撒き餌がどっさり残してあったりもした。自分も多少は汚してしまうし、高波がくれば洗い流されるものだが、トイレの水を流さない便器を見たようで気分が悪くなる。そういうマナーの悪い釣り人がいる一方で、はねた撒き餌をわざわざ丁寧にタワシで擦って水洗いする公共心溢れる人もいたりする。好きなものを趣味にする者同士、もう少し皆意識を高く持ちたいところ。

防波堤も同様だが、あまり酷いと釣り禁止になったり、駐車料金の名目でゴミ処理代を徴収されることになる。磯は誰の物でもないので、利用する人のモラルが問われる。

ついでに今のゴミ問題、ゴミ収集の規制についても一言。

昨今の自治体のゴミの規制は問題だらけだ。収集の曜日が厳格で分別もうるさい。苦労して分別してもビニルゴミをそのまま焼却したり、リサイクルせずに埋め立てているところもある。その方が焼却炉で燃やしやすくなり、石油系の可燃物が少ないと燃やすために燃料を使っている場合もあるとかで本末転倒というか実態はずさん。それで分別をやめた自治体もある。

人が集まるところにはゴミが出るのが必然であり、それを規制してもゴミは溜まり、外で捨てられるだけだ。またゴミを出すな、減らせということは経済活動(消費)をするなということでもある。ペットボトルなんぞはワクチン云々と言いながら、それで得た金を流用していた実態が明らかになり、家電リサイクル法のせいで不法投棄が増え、家電量販店はリサイクルせずに横流ししているのが現状。結局得をするのは特定の業者や団体だけなのだ。

目に余る投棄のゴミを見ると拾い集めてやろうかとも思うが、それをするとそれが「私のゴミ」となり、分別したり処分する場所に困るのでそんなことはしない。他人の捨てた汚いゴミを分別して自分の家に保管しておくような危篤な人はいないだろう。

これは道路や河川のゴミも同様で、公衆トイレの脇にでも規制の無い誰でも利用できるゴミ捨て場を設けるべきだと思う。そうすれば心ある地元の人や利用者が拾ってくれてキレイになると思う。